不妊治療?排卵誘発剤について

不妊治療の中では、排卵誘発剤を使用した治療がよく行われています。生理がない患者さ
ん、あるいは毎月きちんと生理が来ていると思っていたけれど実は排卵はしていなかった
無排卵性月経の患者さん、月経周期が長すぎたり、安定せず周期が乱れている患者さんな
どに対して、排卵誘発剤を使用した治療が行われています。排卵がなければいくら他の治
療をしても妊娠することは不可能ですので、排卵がなかったり安定していない人に、排卵
誘発剤を使用した治療はとても有効な治療法といえます。
排卵誘発剤では、内服薬のセキソビット、クロミッド、注射ではヒュメゴンやhMGなどが
有名です。
内服薬の場合は生理開始の３?５日目から服用し、５日間服用し続けて排卵を促し
ていきます。
不妊治療の排卵誘発剤として第１の選択肢となるのがクロミッドです。クロミッドは
排卵誘発効果が大変高く、有効である一方、頸管粘液を減少させてしまうことがあります。
頸管粘液が減少することによって、精子がスムーズに子宮まで到達しないというデメリット
があるのです。
セキソビットは排卵誘発効果はクロミッドほど高くありませんが、排卵した場合に妊娠す
る確立が高いというメリットを持っています。
不妊治療では排卵誘発を行うのは絶対に内服薬より注射の方が強い効き目で効果は高いで
す。しかし直接卵巣に作用して卵胞の発育を促進させるため、一度にいくつもの排卵を起
こしてしまうことが多く、双子や三つ子を妊娠する可能性が20％前後確認されています。
不妊治療では排卵誘発剤に過度に頼って、多胎妊娠をしてしまうことが大きな懸案事項と
なっています。